■ 一般診療
白内障、ドライアイ、緑内障、結膜炎、アレルギー性疾患や、個々の患者さまの症状・ご希望により、日帰り手術(白内障)やレーザー治療(後発白内障、緑内障など)、ボツリヌス療法(眼瞼けいれん、片側顔面けいれん)といった、専門医による高度な医療サービスをお受けいただけます。
また、コンタクト・めがねについても、専門医の診断により正確に処方をいたします。
眼科領域の主な疾患名 |
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屈折異常、斜視、弱視、白内障、水晶体脱臼、緑内障、高眼圧症、結膜炎、角膜炎、角膜変性疾患、円錐角膜、強膜炎、ぶどう膜炎、虹彩炎、毛様体炎、脈絡膜炎、糖尿病性網膜症、高血圧性網膜症、網膜色素変性症、中心性網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性、硝子体出血、網膜剥離、網膜裂孔、鼻涙管閉塞・狭窄(涙道狭窄)、涙嚢炎、涙腺炎、視神経炎、麦粒腫(ものもらい)、霰粒腫、眼瞼縁炎、眼瞼下垂、眼瞼内反(さかさまつげ)、眼瞼痙攣(がんけんけいれん)、片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)、花粉症 など |
■ 白内障
白内障手術は、手術方法の進歩によって以前に比べるとより安全でより正確にできるようになりました。
そのため、当院では入院しない日帰での手術を行っています。麻酔は点眼麻酔のみで、ほとんど痛みはなく、手術中は医師の声が聞こえ、会話をする事もできます。
[ 白内障の手術について ]
白内障手術は水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体(眼内レンズ)を移植する手術を行います。
眼内レンズは水晶体があった位置に挿入するため、異物感はなく、取り外しをする必要もありません。 一度挿入すれば、半永久的に使用できます。
日常生活に合わせた度数のレンズを使用しますが、ピントを合わせる調節機能がないため、眼鏡が必要になる場合があります。
手術は、特に問題がなければ 20〜30分程度で終了します。
手術後は1時間程度お休みになってから帰っていただきます。
■ 緑内障
緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気で、 眼圧の上昇がその病因の1つと言われています。
よって、眼圧を下げることができれば、進行を防止したり、遅らせたりすることができる可能性のある病気です。
しかし、一度障害されてしまった視神経は、自己回復することがなく、早期発見する事が重要であり、早期発見によって、失明に至る危険性はぐっと少なくなります。
治療方法として、薬物療法・レーザー治療・手術がありますが、すべての緑内障に対して同じ治療効果があるのではなく、緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療を行う事が重要です。
[ 緑内障の薬物療法 ]
多くの緑内障では、薬物療法が治療の基本となります。
眼圧を下げる点眼薬には房水(眼の中の水)の産生(物質が合成・生成されること)を押さえるものと、房水の流出を促すものがあります。
1種類の目薬だけで効果が少ないと判断された場合は、複数の目薬を組み合わせて治療を行います。
また、眼圧を下げる飲み薬もありますが、全身の副作用が強く出ることがあり、内服できない場合もあります。
[ 緑内障のレーザー療法 ]
レーザー光線で虹彩(いわゆる茶目)に小さな孔を開け、眼内の房水の流れを変える方法と、線維柱帯にレーザー光線を照射することで房水の排出を促進する治療があります。
[ 緑内障の手術 ]
薬物療法やレーザー治療を行っているにもかかわらず、眼圧が下がらなかったり、視野が狭くなっていったりする場合は、手術による治療を行う事もあります。
大まかには、房水を眼外に染み出すように細工をする手術と、線維柱帯を切開し、房水の排出を促す手術の2種類があります。
■ ボトックス注射
ボトックスとはボツリヌス毒素から抽出した成分のことです。ボツリヌス毒素は本来毒性の高いものですが、そこから毒性を抽出することで、安全に美容治療に利用されています。ボトックスには筋肉を弛緩させる作用があり、筋肉の作用によって作られる「表情しわ」に対して目立たなくさせる効果を発揮します。
[ 治療の対象 ]
ボトックスを注入すると筋肉の動きに関わる神経伝達物質が抑制され、しわができにくくなりますが、ボトックス注射はどんなシワにも効果があるわけではありません。眉間や目じりの細かい小ジワ、アゴや鼻の横のシワなど、比較的浅い「表情しわ」を改善するのに最適な治療法です。
[ 治療の流れ ]
施術時間は麻酔を含めて20〜30分程度です。3〜4ヶ月効果が持続し、その後は徐々に効果が消えていきます。
■ 硝子体注射
様々な症状の原因となる血管内皮増殖因子(VEGF)に抗力のある薬剤(VEGF阻害薬)を注射することで、新生血管の増殖や成長を抑える治療法です。治療期間や効果に個人差はあるものの、病気の再発がしにくく、視力低下を防ぐ効果もあります。
[ 治療の対象 ]
主に加齢黄斑変性に効果があります。加齢黄斑変性とは、加齢により網膜の中心部である黄斑に老廃物が蓄積することで障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。人口の高齢化と生活の欧米化により近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。50歳以上の人の約1%にみられ、高齢になるほど多くなります。
また、最近では網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管についても治療を行っております。
[ 治療の流れ ]
目の中(硝子体腔)に6週あるいは4週ごとに2〜3回注射します。その後は定期的に診察を行い、脈絡膜新生血管の活動性がみられれば、再度注射を行います。
■ 低浸襲レーザー閾値下凝固
このレーザーは、従来のレーザーと異なり、網膜組織を凝固することなく網膜色素上皮の形態を変化させることができます。
これにより以前は治療することが難しかった黄斑部(網膜の中心部)へのレーザーが容易となり、糖尿病黄斑部浮腫・網膜静脈閉塞症に伴う黄斑部浮腫・遷延性中心性漿液性脈絡網膜症等への治療が行いやすくなりました。
この治療により、高額な硝子体注射を複数回にわたり行わずに済むことは、患者・医師共に経済的、身体的、心理的負担の軽減になると期待されています。